竹内 紘三:Discover

都会のビル群や古代の遺跡など、人の暮らしを包み込む建造物の多くに共通する幾何学的な形態、そして年月による風化や劣化の跡。いつのころからか、そうした構造物が併せ持つ「構築と劣化」といった二面性に魅かれ、そのイメージを自らの創作に表現するべく思考錯誤を重ねてきた竹内。通常陶磁器制作においてタブーとされる「たたき割る」という行為を逆に積極的に作品の表現手法として取り入れることによって、自らが追い求めていた「構築と破壊」という像をModern Remainsと名付けた白磁の立体造形シリーズにおいて体現してきました。

 

弊廊での初の個展となります今展では、代表シリーズModern Remainsに新たな可能性を求めて、木材やガラスといった異素材を取り入れることにより従来の作品とはまた違った緊張感のある新作を発表いたします。未知の世界を求めて更なる挑戦を続ける作家の軌跡を是非ご高覧いただけましたら幸いです。